2024年04月09日
在原業平
世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし 『古今和歌集』
中学生の頃の学校の授業で記憶に残っている僅かな知識がこの短歌だ。
世の中にサクラがなければ、いつ咲くのかと待ち遠しく思うことも散っていく悲しさを感じることもないので春の人の心はもっとのどかだっただろうに、という解釈らしい。
さらに深く考えると栄枯盛衰を詠んでいるもので時の移ろいを考えさせてくれる。
この歌は私が住んでいた枚方の渚の院で読まれたという点にも興味が持てた。
さらに在原業平さんはプレイボーイだったという点も人間味があって面白かった。
『感性が豊かな人はカッコいい』と思った。
『俺はあと何回桜の花を見る事が出来るだろう』
中学生なのにそう考えて切なくなった。
あれから何十回も桜の花が咲いて散ってを見てきた。
来年も見る事が出来るという保証はない。
目の前にある桜をしっかりと楽しんでおこう。
Posted by sawch at 07:25│Comments(0)
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