2020年07月05日
夏期講習って何?

昔々の話です。
高校三年生の夏に夏期講習というものに出かけてみた。
沢山の候補の中から京都にある大手予備校のものを選んだ。
広い教室に200人いや300人ほどの人がいた。
英語の授業では事前に送られてきた英文を自宅で訳して、
それを先生が解説するというものだった。
「こういう和訳ではいけないの?」
「どうしてこの英文がこの和訳になるのかな?」
色んな疑問を質問するのは難しい環境だった。
それから時代は過ぎて私が夏期講習の講師になった。
塾側から配られたテキストは中学3年分の五教科が薄い3冊程度にまとめられていた。
それを一日3時間で5日でやるというものだった。
例えば連立方程式の文章題、一問解かせて説明して終わり、
色んなパターンに取り組んだり、苦手な生徒に何問も解かせたりは出来ない。
例えば理科の植物、出来る人にも出来ない人にも一様に簡単な説明をして簡単な問題を解かせる。
生徒はレベル別に分けられはしたが、生徒によって取り組むべきポイントが異なる。
広く浅くやるのは自宅で自分でやればよい。
解らないところを質問して一人一人に説明することが出来ないのは昔の京都の予備校と同じだった。
さらに数年後私は赤穂中学の夏休みの補習の講師だった。
息子が3年生だったこともあり、校長にお願いをして報酬なしでやらせて頂いた。
午前中の3時間を4日間だけだったが、連日25人以上の生徒が来てくれた。
家庭教師と同じやり方を試みた。
学校の問題集の各自がやろうと思うページをやり質問を私にするという形だった。
すると一部の生徒ばかりが質問をして、中には何故か歴史の教科書の単語をノートに写しているだけの生徒もいた。
私は端から順に生徒の中を歩いた。
3時間ずっと歩いた。
「単語をノートに写すのが良いと思うのならそれでも良いけど、家でやると良いよ。せっかく教えてもらえる機会だから、教えてもらえる内容を考えて、、、」とアドバイスをした。
回る中でそれぞれが家やその時間の中で出てきた質問を順番に受けた。
簡潔にかつ上手に教えなければいけない。
中には勉強の方法や志望校の質問をしてくれる生徒もいた。
私も疲れたが良い勉強になった。
生徒の評判が良くて校長も喜んでくださった。
翌年からは駒ヶ根市が中心となって学習ボランティアを募った。
さてさて今年はどうしよう?
中三生が少ないぞ。
夏休みが少ないぞ。
Posted by sawch at 09:57│Comments(0)
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