2024年11月30日
頭が悪いのではなくて勉強が苦手なのだ

私の塾には沢山の中学生が来てくれる。
「この問題が出来ません。」
ある生徒がそう言う。
易しい計算問題で何ヶ月か前に苦労して出来る様になったはずだ。
説明をしながら書いたメモを置いて、
「下にも同じ様な問題があるからそこまでは同じ解き方だよ」
と言ってしばらく様子を見る。
メモに書いたところまではノートに写したがその先で止まっている。
『ここまで説明したからもう出来るだろうから先へ進め』と思ったのだがそうではなかったのだ。
『あとは中1レベルの計算をして答えを出すだけなのに。』
そう思うが、また普通に説明をして答えまで導く。
『次の問題をやらせて出来る様にするべきか、この問題には目をつぶって他の問題に行くべきか』と悩む。
幾らも進まないうちに時間が来てしまう。
一方で出来る生徒は同じ時間の中でどんどんとプリントをこなしていく。
やればやるほど差が開いていくように感じる。
塾でさえそうなのだから学校の授業ならもっと差が開くだろう。
自宅での学習ならさらに開くだろう。
きっと苦手な生徒は学習障害等とレッテルを貼られるのだろう。勉強が苦手なだけなのに。
とりとめのない会話は他の人と変わらない。
行動も変わらない。
ただ勉強が苦手なのだ。
コレまでの勉強での積み重ねの差が10年分ほど開いているのだろう。
苦手で出来ないとその上に積み重ねるものは積めない。
むしろ苦手な事からは逃げてしまう。
かけっこが遅いと走らなくなり、太ってしまい、外へ出なくなってしまい、「走れ」と言われても恐怖でしかなくなるだろう。
勉強なんてそれと同じどころかさらに点数や順位をつけられてあからさまにされてしまう。
辛いだろう。
それなのに塾へ来れるのはエライ。
序列をつけるのが日本の教育なので全員が機嫌良く出来る事は期待しにくい。
出来る子と出来ない子が存在してしまう。
出来ない子は悪の様に言われてしまう。
出来ないのにやらされるのは辛いだろう。
太ってしまってから速い子と一緒に走らされる様なものだ。
親はそこを理解して欲しい。
何とか高校入試さえ突破すればあとは何とかなる。
この辺りならどこかの高校へ行けるさ。
Posted by sawch at 06:54│Comments(0)
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