2024年10月25日
「心の指導はいりません」と去った母親

その子はグループ家庭教師の生徒として友達と2人で私の生徒になってくれていた。
普通と言えば普通の子だが気持ちの浮き沈みが激しくやたらテンションの高い時と落ち込んだ様な時があり「取り扱い注意」の札をつけたくなる子だった。
学校を休む事が時々あって勉強は遅れがちだった。いじめられる事があり、何日か休んで学校へ行くと机の中に紙があり「死ね」と大きく書いてあったそうだ。それを見た彼女はずっと机に伏せていたらしい。
この件を母親は知らない。
母親は娘以上に気持ちの浮き沈みが激しい人だった。私が勉強を終えてその家の玄関までおりてくるともう一人のお母さんを巻き込んで踊っていた事があり驚いた。
またあるときはそのもう一人のお母さんと大声でケンカをしていた。
娘はそんな母親に「死ね」の件を話すとさらに事態が悪くなると考えたらしい。
それまでにも学校の先生の前で泣きながら訴えた事がありクラスメイトから距離を置かれる様になったりもした。
娘は私にそんな話しを良くしてくれた。
聞いて欲しかったのだろう。
友達は違う学校なので私同様に聞いて上げるしかなかったがそれでも聞いて欲しかった様だ。
ある日その母親から電話があって「心の指導はいりません。辞めさせて頂きます。」と突然言ってきた。
何の事か良くわからなかったが興奮した様子で一方的にそう言って電話を切った。
おそらく娘が私や友達に相談をしているという話しを母親にしたのだろう。
普通の母親なら感謝しても怒る事はない。
そもそも娘が勝手に話しをするのだから。
そんな理屈が通用する母親なら良いがそうでないから娘は苦労しているのに。
この話しは私が作った話しなので実際の生徒の事ではありません!
Posted by sawch at 08:37│Comments(0)
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