2024年11月24日
ギヴミーチョコレート!

昭和の時代は大阪には外国人はいなかった。
きっといたのだろうが私は見たことさえなかった。
そのくらい少なかった。
大阪と言っても市内ではなくて田舎だった。
田舎と言っても松本よりはずっと沢山の人が住んでいる。
近所には外国語大学もあった。
それでも外国人を見たことはなかった。
韓国人や中国人で普通に日本語を喋る2世とかの外国人はいたのだと思うが、子どもの私にとっての外国人はイラストの様に肌の色や髪の色や目の色が異なる人のイメージだった。
小学4年生の遠足で京都の植物園に行った時に初めて外国人を見た。林の中をカップルで散歩していた。
「外人や〜外人や〜」
「みんな〜集まれ〜外人や〜 」
外国人カップルを取り囲んで大騒ぎになった。
「ハロー」
と恐る恐る言ってみた。
「ハロー」
その外国人は笑顔で答えてくれた。
「うわ〜ハローって言いよった〜」
と大変な大騒ぎになり
「ハロー、ハロー、」とみんなが口々に叫んだ。
その外国人はにこやかに相手をしてくれた。
戦後すぐにGHQが日本にやってきて沢山の日本の子どもに囲まれている映像を見たことがある。
「ギヴミーチョコレート!」
と子ども達が叫んでいるその映像を見ると京都植物園でのあの日の外国人との出会いを思い出す。
Posted by sawch at 06:42│Comments(0)
│昔の話