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2021年07月15日

小説 東部中一番の天才 その2

「私は伊那北には行かないから」
「せっかく高校生になるんだからもう勉強ばかりの
生活なんてしたくないんだよ」
「弥生に行って勉強もしながら遊んだり
部活をしたりしたいんだよ」

「え?そうなの?お父さんはなんて言ってるの?」

「まだ話をしていない。先生が話してよ」

「無理無理、怖い怖い」

「えー」

「やっぱり自分の将来の大事な話だからお父さんは俺から聞くより、
娘から直接聞きたいんじゃないかな?絶対そうだから自分で話しなさい」

「先生、ズルいな、でもそうだね、わかった」
彼女は笑顔でそう言った。
私にそう言われる事を予想していて、
私の言葉に背中を押してもらおうと考えていたのかもしれない。

その後お父さんの姿を目にする事はなくなった。
『きっと怒ってるんだろうな、家庭教師中止とか、先生交代とかもあり得るかもな』
そう考えてビビっていた。

もう一人同じ学校の生徒がいたが、その生徒が言った。
「うちの学校には一人天才がいて、私達がどう頑張っても勝てないんです。」

「へー、その人って凄いガリ勉さんなの?」

「それがとても良い子で私も大好きなんです」

「良い人?なんていう人?」

彼女が口にした名前はまさに私の生徒だった。
そう言う彼女も学年で一桁に入る頑張り屋だった。

「実は同じ中学の生徒をもう一人教えていてその人が絶対に勝てない天才がいるって君の名前を上げてたよ」

「もう一人って誰?私の事も話したの?」

そこばかり突っ込んでくるのは中学生らしい。

「それよりもみんなが天才って憧れてんだから最後まで天才でいて、天才のまま弥生に行けばかっこいいじゃん」

「私って全然天才じゃないし、小さい頃から塾に行かされてただけなんだけど」

「そうやな、簡単な問題でいっぱい間違えるしイマイチやな」

「なんかムカつく」

そう言いながら彼女は嬉しそうだ。

「残り少ない受験勉強なんで天才復活したら?」

「わかった、真剣にやる」
「なんか、初めて勉強にやる気が出てきた。」

結局彼女は弥生に行った。
入試の点数は400を軽く越えた。

勉強が出来るだけでイマイチパッとしない子が多いけど、この子はなかなかやる。

毎回の様に出迎えてくれていたお父さんは彼女の告白以後一度も顔を見せないまま彼女の家庭教師は終わった。  
タグ :高校受験

Posted by sawch at 08:00Comments(0)