2024年10月29日
私は面接指導が得意で好きです

「息子を大学へ行かせたいので助けてください。大学へ行く学力もヤル気もありませんが就職する能力もないので恥ずかしながらお願いします」
元生徒のお母さんから連絡があった。
中学の時の彼はゲームオタクで外交的ではなかった。
久々に会ったが幾らも変わってなかった。
「興味のある分野はないので歴史とか考古学とかの学科で良いかな。」と言う。
「新しい自分になるために歌って踊れる様な所へ行こう。」
「無理です。」
そんな会話からスタートした。
英語で自分を表現するというかなり苦手で殻を破れそうな学科を勧めようと思った。
「高校の英語の成績がよくない」と否定的な事を言う。
目の前の海外のカレンダーを見て私の海外生活が楽しかった話しをした。
ココまでて数回の家庭教師の時間をつかった。
英語を学ぶ<外国で暮らす に重きを置いて説得し続けたらその気になってきた。
沢山の大学を調べると職業高校枠がある大学があった。普通科以外から評定(内申点)と面接小論文で合格出来るのだ。高校のレベルが高くないから評定は悪くない。
国際文化学部だったが彼の高校の先生は「そんな難しい大学にうちの高校からは行けない」と言った。
私と彼に火が付いた。
国際文化について何時間も議論した。私も勉強をした。
彼がやってきた剣道は部員が少くて苦労したがサッカーとか野球とかテニスとか外国から来たスポーツに興味が向かったのが原因だと感じた。
仏教は日本の伝統文化の様に思われているが日本は神道の国だったのが大陸から入って来た仏教を取り入れて日本の文化にした。
コレこそが日本の国際文化だ。
今や野球やサッカーも日本の生活に溶け込んでいる。
海外からのものを取り入れて日本独自の進化を遂げる。それが日本の文化だ。
そんな結論に達した。
入試でその分野の課題が出るかはわからないが
「これでもう大丈夫」と自信満々に話す息子にお母さんは驚いていた。
入試の本番で課題を見て震えたそうだ。
私と議論し合ったこの課題がそのまま出たらしい。
スラスラと小論文を書いてその後の苦手なハズの面接でも自信満々で語ったらしい。
「絶対大丈夫」と家に帰るなり話す息子にお母さんはまた驚いた。
否定的な言葉しか聞いた事が無かったのに。
彼は合格した。
高校の先生は大喜びだった。